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地熱沸騰 -4-
掘削技術専門学校が北海道に開校

柳田 京子

北海道の東、釧路空港から車で10分ほどの場所、白糠町に、日本で唯一の「掘削(くっさく)」技術者を養成するための学校がある。2022年4月に開校した、「学校法人ジオパワー学園掘削技術専門学校」だ。

地熱発電の開発に熱心な、「業務スーパー」を展開する神戸物産の創業者、沼田昭二氏が設立したことでも話題になった。
地熱発電の開発には、地中深く数千メートルまで掘る掘削技術が欠かせない。沼田氏は、この掘削技術者の需要が年々高まっている一方で、日本では若い人材が集まらず高齢化しており、このままでは後継者がいなくなることに危機感を持ち、私財を投じて専門学校を設立したという。

白糠町では、2018年から神戸物産のバイオマス発電所が操業している。20年から準備をはじめ、21年6月に学校法人「ジオパワー学園」が設立した翌年、開校にこぎつけた。

学校の課程は1年。定員80名のところ、1期生は4名、2期生は14名が卒業した。今年は16名の3期生が在学中だ。新卒生だけでなく、20〜40代の社会人経験者にも門戸を広げて学生を募集している。当初は40歳未満としていたが、想定以上に社会人の学び直しの希望者が多かったようだ。

掘削関連企業からの注目度は高く、授業や実習に使う機械などが多数、無償で提供されている。講師陣も、経験豊かなベテラン勢が集まり、専門的な知識を学ぶ座学はもちろん、即戦力を育てるため、現場同様の機械を用いた実技も充実したカリキュラムとなっている。卒業生の就職先は引く手あまただ。



【参考資料】
再生可能エネルギーの仕事を目指すなら!掘削技術専門学校
https://www.geopower-academy.ac.jp

「産経新聞」2023年8月22日付
就職率100% 地熱発電の専門学校 北海道で全国初、掘削技術学ぶ
https://www.sankei.com/article/20230822-XY5FASC6YVODRP6RXFCVQ6YWWY/

「くらしごと」2022年11月28日公開
日本のエネルギーを支える技術者来たれ!掘削技術専門学校
https://kurashigoto.hokkaido.jp/student/20221128090000.php





プロフィール:
柳田京子
真山仁事務所スタッフ。フリーランスの編集・ライター。

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