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発言

沈思熟考(11)
終わりの始まりにせぬために

真山 仁

本稿を執筆している日(2025年1月21日)、ドナルド・トランプが第47代アメリカ大統領に就任した。選挙で一度敗れた元大統領が再選されるのは、132年振りだという。再選の機会を使い切った大統領は、恐ろしい。
「やりたいことは何でもやる」可能性があるからだ。

トランプの場合は、「絶対無茶苦茶やるに違いない」と私は確信している。好悪は別にして、その覚悟を日本人はしているだろうか。
就任した日に、脱酸素社会を目指す原理原則を謳ったパリ協定からの離脱を宣言した。これで、ガソリン車や火力発電所が消える可能性は、一気に下がった。
また、社会的な評判が悪い人物や過激思想を持つ人物を、次々と政府の要職に抜擢している。

これらは、日本社会にも大きな影響を及ぼす。日本の石破首相は、トランプとうまくやっていけるのかも心配だ。
今後4年間、日本は持ちこたえられるだろうか。
考えれば、不安ばかりが広がる。
もしかしたら、これは「終わりの始まり」ではないか。
いや、これは日本が、アメリカの庇護の下から抜け出すチャンスと捉えるべきだ。

アメリカ依存をやめ、アジアの中の日本としての立ち位置をより明確にする。あるいは、より文化的には近いイギリスとの関係強化も良いのではないか。
トランプ大統領就任のお陰で、日本は自立して「立派な国」となった——。そんな「アメリカ偏重の終わりの始まり」としたいものだ。



●初出:月刊「商工会」2025年3月号 
https://www.shokokai.or.jp/shokokai/gekkan/index.htm

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